10.腎臓病の食事療法

腎臓病の種類によって食事療法が全く異なるので注意してください。
ただ塩分だけはすべてに共通して5〜7gに制限する必要があります。
以下に、病気別にお話します。

(1)慢性腎不全(まだ透析していない場合):
食事の中のたんぱく質、塩分、カリウム、リンを低くします。
たんぱく質は体重Kgあたり0.5g(50Kgの体重なら25g、70Kgなら35g)に減らします。
人によってだいぶ違いますが普通は1日60〜80gは食べるのでこの制限は大変です。
たんぱく質を減らしても全体のカロリーは体重Kgあたり35Kcal必要なので糖分
(お米やパスタにもたんぱく質が含まれているので)や脂肪分で補う必要があります。
脂肪分はリノール酸やオレイン酸が多くコレステロールのないものが良いのでオリーブオイルがぴったりです。
水分は尿量が減少するまでは制限する必要はありません。
また血清カリウム値が4.8mEq/Lを超えるようになったら、生野菜や果物などカリウムの多いものを避けなければなりません。
勿論スイカもだめです。

(2)血液透析をしている場合
たんぱく質の制限は要りません。
カリウム制限と水分の制限は一部の人を除いてほとんどの患者さんがしなければならなくなります。
透析を始めて1年も経つと半分以上の人は尿が十分に出なくなります。
その結果、体に水分と塩分がたまりむくむのです。
このため1回の透析と次の透析の間(中1日か週末は中2日)の水分が貯留するための体重の増加をドライウェイト(むくみも脱水もない状態の体重)の3%以内に抑えないと心臓に負担がかかって心不全になってしまいます。
ですから飲む水の量も1日500ml以内となってしまい、かなりつらい場合も多いようです。
また血液中のリンの濃度が高くなるとカルシウムとくっついて血管や筋肉などの骨以外のところに溜まってしまうのでリン(加工食品、乳製品、豆類などに多い)も少なくしなければなりません。

(3)慢性糸球体腎炎
塩分制限以外、特別効果のある食事療法はないようです。
ただ、たんぱく質のとりすぎは腎臓に負担をかけるので、少なめにするに越したことはないようです。
ネフローゼ症候群は尿からたんぱく質が大量に出て行ってしまう病気ですが、この場合肝臓でのたんぱく質の生産を増やすようにしっかりカロリーをとります。
従来は失われた蛋白を補うとのことで高たんぱく質が薦められましたが、これは尿からもれる量 が増えるのと腎臓に負担を増やすことから最近ではあまりしなくなりました



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